【6月10日 AFP】中央アジア・カザフスタンで9日、約30年政権を握っていたヌルスルタン・ナザルバエフ(Nursultan Nazarbayev)前大統領の後継者を選ぶ大統領選挙が行われ、出口調査によると、前大統領自身が選んだ大統領代行カシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)氏の圧勝が確実となった。一方、野党支持者は同日大規模なデモを行い、内務省によると警察は参加者約500人を拘束した。

 大統領選では候補者7人が争う中、トカエフ氏が70%近い得票率で当選することが確実視されている。

 だが同日の抗議デモで、参加者らは選挙は不正だとして投票のボイコットを呼び掛け、その規模は過去3年で最大となった。

 投票終了直後、内務省は約500人が拘束されたと発表。マラト・コジャエフ(Marat Kozhayev)副内務相は「無許可」の集会を開催したとして「過激分子」を非難した。最大都市アルマトイ(Almaty)ではAFPの記者2人も一時拘束され、1人は当局から撮影機材を押収された。

 当局は選挙期間中も野党に対する弾圧を強化。裁判所はデモ参加者に拘留の判決を下し、警察は野党の活動家らの自宅を強制捜査していた。(c)AFP/Christopher RICKLETON with Dana Rysmukhamedova in Nur-Sultan