【6月1日 AFP】国際原子力機関(IAEA)は5月31日、イランが2015年に主要6か国と結んだ核合意を引き続き順守しているとする報告書を発表した。核燃料の貯蔵量は増加しているものの、合意の制限内という。

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 2015年に締結された、正式名称「包括的共同行動計画(JCPOA)」というこの核合意について、イランは先月、一部履行停止すると表明していた。しかし、濃縮ウランと重水の貯蔵量は、核合意で定められた上限を下回っているという。

 イランの重水貯蔵量は、5月26日時点で125.2トン。今年2月比で0.4%増えたが、核合意の上限である130トンを超えていない。

 濃縮ウランの貯蔵量は、5月20日時点で174.1キロ。今年2月の163.8キロから増加したが、こちらも制限内に収まっている。

 IAEAは、高性能遠心分離機「IR-6」の最大33基の導入についてイランと「技術面の協議を進めている」としたが、協議の具体的な内容は明らかにしなかった。(c)AFP