【5月27日 AFP】イラクのムハンマド・アリ・ハキム(Mohammed Ali al-Hakim)外相は26日、同国の首都バグダットを訪問しているイランのモハンマドジャバド・ザリフ(Mohammad Javad Zarif)外相と会談し、会談後の共同記者会見でイラクが「隣国イランを支持し、経済制裁は不必要だ」との考えを示した。

 ザリフ外相の隣国イラク訪問に先立ち、米政府は中東に兵士1500人の増派を決めていた。こうした中、イラクは同盟国である米国とイランの間で板挟みになっている。

 ザリフ氏は会談後の共同記者会見で「われわれは現在、イランに対する戦争のあらゆる策動を、経済上であれ軍事上であれ、撃退している」と述べた。

 ハキム氏は「われわれは隣国イランを支持している。経済制裁は不必要で、イラン国民に大きな苦しみを引き起こしている」と語った。

 イラクのアデル・アブドルマハディ(Adel Abdel Mahdi)首相府の発表によると、同首相は25日夜のザリフ外相との会談の中で「戦争の危険」を警告。イランと主要6か国との間で結ばれた2015年の核合意について、合意の堅持と地域の安定を訴えた。(c)AFP