【5月27日 Xinhua News】中国福建省(Fujian)晋江市(Jinjiang)郊外の華表山の麓にある草庵寺は、宋代に建てられ、元代には石造りの単檐歇山(たんえんけつさん、一層の入母屋造り)式建築に改められた。崖に沿って建てられ、壁は赤レンガと大理石でできており、屋根には燕尾脊(屋根が燕の尾のように跳ね上がっている建築様式)を取り入れた典型的な閩南式建築のこの寺は、現存する世界唯一のマニ教遺跡だ。 

 草庵寺で最も貴重な文化財は、崖に彫られた「摩尼(マニ)光仏」像で、直径1.68メートル、座像の高さ1.52メートルで、世界で唯一の現存する石刻マニ像だ。

 1987年8月にスイスで開かれたマニ教に関する国際会議では、この像がシンボルマークに選ばれた。1991年には、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「海上シルクロード」視察団が草庵寺を訪れ、晋江草庵寺の「摩尼光仏」が保存状態の最も良い世界唯一のマニ教文化財であるとの認識で一致。1996年11月20日には「草庵石刻」が中国の全国重点文物保護単位に指定された。草庵寺は現在、泉州市や福建省における海上シルクロードの文化・観光を代表する存在になっている。(c)Xinhua News/AFPBB News