■最高の親善大使

 ハルボーセンさんは、ハンカチで作ったパラシュートにチョコレートを入れて地上の子どもたちに投下した最初の米国人パイロットだった。菓子入りのパラシュートを投下する合図として輸送機の翼を傾けたことから、彼には「ゆらゆら翼のおじさん」というあだ名もついた。

 ハルボーセンさんはその後、大佐となり、さらに後にはテンペルホーフ空港の指揮官になった。記念式典で地元の子どもたちにキャンディーを手渡したハルボーセンさんは、独米両国の未来のリーダーたちに自由を守ることの大切さを語った。

「指導者の中には、自由な人々を誤った方向に導く指導者もいることを、若い人たちに知っていてもらいたい」「自由であることはとても重要で、そのために闘わなければならないこともある」

 ビルトさんは、ハルボーセンさんから初めて届いた手紙を当時の封筒に入れたまま大切に保管している。

「彼は私にとって父親のような存在でした」「私たちの家族は特別な絆で結ばれています。彼は独米の友情の橋渡しをする最高の親善大使です」 (c)AFP/Ryland JAMES