【5月19日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2018-19)は18日、決勝が行われ、マンチェスター・シティ(Manchester City)は6-0でワトフォード(Watford FC)に大勝して史上初の国内3冠を達成した。ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制覇する以上のことだと快挙をたたえている。

 シティはラヒーム・スターリング(Raheem Sterling)とガブリエウ・ジェズス(Gabriel Jesus)がそれぞれ2得点を挙げると、ダビド・シルバ(David Silva)とケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)もゴールを奪取。1903年に並ぶFAカップ決勝戦最大得点差で優勝を飾り、栄光のシーズンを締めくくった。

 シティはすでにフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2018-19)とプレミアリーグの優勝を決め、さらに2018年8月のFAコミュニティーシールド(FA Community Shield 2018)も制して今季の国内のタイトルを総なめにした。

 その一方で、チャンピオンズリーグではトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)にアウェーゴール差で及ばずベスト8敗退となり、またしてもクラブ史上初の欧州制覇には手が届かなかった。

 それでもグアルディオラ監督は、国内では安定して高いレベルを維持したと信じており、「この結果はチームが10か月間、3日おきに安定し続けていたことを意味する」「私もチャンピオンズリーグはぜひ取りたいが、こちら(3冠)の方がチャンピオンズリーグ制覇よりも難しい」と話した。

 スターリングは、FAカップ決勝での2ゴールで「夢がかなった」と認めている。

 試合終了直後の時点では、スターリングは1890年のブラックバーン・ローバーズ(Blackburn Rovers)のウィリアム・タウンリー(William Townley)、1894年のノッツ・カウンティ(Notts County)のジミー・ローガン(Jimmy Logan)、1953年のブラックプール(Blackpool FC)のスタン・モーテンセン(Stan Mortensen)に続く史上4人目のFAカップ決勝でのハットトリックを達成したかに見えた。

 しかし最終的に、スターリングが最後に触っていたようにも見えたシティの38分のゴールはジェズスの得点に修正され、両者が2点ずつを分け合うかたちとなった。それでも、幼い頃にこの日の会場であるウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)のすぐ近くに住んでいたスターリングにとっては、これ以上ない凱旋(がいせん)となり、本人も家族や友人の前で優勝に大きく貢献するプレーを見せられたことを喜んだ。

 スターリングは英BBCに対して「僕はここで育ったし、スタジアムができていく過程も見てきた。ここでトロフィーを勝ち取ることができて、大きな夢がかなった」「全員が素晴らしかった。僕のゴールはおまけみたいなもの。きょうはみんなが素晴らしかった」とコメントした。

 今季見事な活躍を続け、イングランドサッカー記者協会(FWA)が選ぶ18-19シーズンの年間最優秀選手賞を受賞したスターリングは、これで今季公式戦25ゴールを挙げてシーズンを終えている。(c)AFP/Kieran CANNING