【5月17日 AFP】米航空機大手ボーイング(Boeing)は16日、2度の墜落事故を起こし、世界各国で相次いで運航停止された同社の737MAX型機について、ソフトウエア修正を完了したと発表した。

 ソフト修正は、2度の墜落事故の原因とみられている自動制御システムの不具合に対処したもので、737MAX型機が運航を再開するには、米国と世界の航空当局から承認を受ける必要がある。

 米航空各社は同機の運航再開時期を8月と見込んでいる。しかし、ボーイングがソフト修正の完了を発表したのは、米連邦航空局(FAA)が世界の民間航空規制当局に対し737MAX型機の運航再開の承認プロセスについて説明を行うわずか1週間前となった。

 ボーイングは、2度の墜落事故の原因とされる失速防止システム「MCAS」の修正済みソフトを搭載した同機の試験飛行を207回、計360時間以上行ったと説明した。

 同社はまた、飛行認証試験を見越した追加情報をFAAに提出するとしており、当局による承認に向けた重要な一歩だと述べた。

 ライオン航空(Lion Air)とエチオピア航空(Ethiopian Airlines)の737MAX型機の事故では、MCASが誤作動したため操縦士が高度を保とうとしても機首が下がり続けた可能性があることが、予備調査で指摘されている。(c)AFP/John BIERS