【5月6日 AFP】米フロリダ州で先週末、航空機大手ボーイング(Boeing)737型機が着陸時に滑走路を外れて川に突っ込む事故があった。これについて運輸安全委員会(NTSB)は5日、飛行機を減速させるための「逆推力装置」に不具合があったと発表した。

【関連記事】737MAX型機のシステム欠陥、2017年に判明 経営陣に伝わらず

 乗客乗員143人を乗せた同機は4日、雷雨の中でジャクソンビル(Jacksonville)の海軍飛行場に着陸しようとして失敗し、滑走路を外れて川に突っ込んだ。

 警察によると、軽傷者21人が病院に搬送されたが、死者や重傷者はいないという。

 同機についてNTSBは、逆推力装置の一つが機能していなかったと明かした。

 ブルース・ランズバーグ(Bruce Landsberg)NTSB副委員長は5日、記者団に対し、事故前の数週間にわたって行われていた整備点検が調査対象になり、「当然、逆推力装置の状態が注目点になる」と述べた。

 ランズバーグ氏はさらに、事故発生前に操縦士が滑走路の変更を求めていたことに触れ、操縦室のボイスレコーダー(音声録音装置)のデータを基に経緯や理由を探っていく考えを示した。フライトレコーダー(飛行記録装置)はすでに回収されているが、ボイスレコーダーはまだ水中に残されている。

 航空機情報サイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、事故機はボーイング737-800型で、使用年数は18年だという。

 ボーイング機では新型737MAXが2度墜落事故を起こして計346人が死亡。世界各地で同型機の運航中止措置が講じられ、同社に対し厳しい目が向けられている。(c)AFP