【4月27日 AFP】英領北アイルランドで記者のライラ・マッキー(Lyra McKee)さん(29)が撃たれて死亡し、カトリック系武装組織「新IRA(New IRA)」が責任を認めた事件を受け、英国とアイルランドは26日、北アイルランドの自治政府再開に向けた新たな協議を5月7日に行うと発表した。

 北アイルランドの自治政府は、主要政党間の対立で2017年1月より機能不全に陥っているが、マッキーさんの死は、英国への帰属維持派とアイルランド統一派をそれぞれ代表する主要政党の関係を修復する機運となっている。

 北アイルランドの主要6政党は異例の共同声明を発表。今月18日に北アイルランド第2の都市、ロンドンデリー(Londonderry)でマッキーさんが暴動の取材中に撃たれて死亡した事件を非難した。

 英国のテリーザ・メイ(Theresa May)首相とアイルランドのレオ・バラッカー(Leo Varadkar)首相は26日の進展を文書で発表し、今週行われたマッキーさんの葬儀への両首相の出席は「暴力を断固として拒む両国の全国民の明確な意思表示」だと明言。

「同時にわれわれは、北アイルランド住民が政治的進展を生む機運を求めているという、政治指導者全員に対する明白なメッセージも受け取った」と述べ、政治協議の新たなプロセスを確立することで合意したことを明らかにした。(c)AFP/Joseph STENSON