【4月26日 AFP】女子テニス、ポルシェ・テニス・グランプリ(Porsche Tennis Grand Prix 2019)は25日、シングルス2回戦が行われ、大会第1シードの大坂なおみ(Naomi Osaka)は6-4、6-3で台湾の謝淑薇(Su-Wei Hsieh、シェ・スーウェイ)を下し、全仏オープンテニス(French Open 2019)に向けた調整の中で、クレーコートで自身初の8強入りを果たした。

 全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)と全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)の女王である大坂は、ベテラン選手の謝に先月のマイアミ・オープン(Miami Open 2019)では敗れていたものの、今年3度目の同カードでは全豪に続く2勝目を記録した。

 2017年の独シュツットガルト(Stuttgart)大会では予選勝者として出場した大坂は、直近の3大会ではいずれも早期敗退に終わっており、「不振に陥っていたこの数か月間」は「うつ状態」にあったことを認めた。

 全豪オープン後にコーチを務めていたサーシャ・バイン(Sascha Bajin)氏と決別して以降、名声をつかみとったことや世界トップに上り詰めたことなどと折り合いをつけることに苦労したという大坂は、「私に対して本当に前向きに接してくれている皆さんに、とても感謝している。この数か月間は本当に不振だった。うつ状態の子どもだった」と明かした。

「自分に関して唯一明るい材料があるとすれば、それはすぐに学べるようになったこと」「自分にたくさんの重圧をかけていて、最初のいくつかの大会では折り合いをつけることが難しいことを思い知らされた」「今は世界1位になる前のように、試合を楽しむことを心掛けている」

 大坂はこの試合で謝のサービスゲームを3度ブレークしたほか、22本のウイナーを記録し、アンフォーストエラーの数をわずか16本に抑えて1時間24分で勝利を収めると、「自分が主導権を握っていた手応えはあったけれど、自分よりも相手に思い切りの良さを感じた」「彼女は本当にトリッキーな相手。何をしてくるか分からない」と振り返った。

 バイン氏との師弟関係を解消して以降、これが初の8強入りとなった21歳の大坂は、少なくとももう一週間は世界1位の座を維持することが確定。世界ランキングで2位につけるシモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)は、大坂との差が200ポイント以下と肉薄しているものの、今大会は腰の故障で欠場している。

 大坂がベスト4入りを懸けて戦う準々決勝の相手はクロアチアのドナ・ヴェキッチ(Donna Vekic)に決定。ヴェキッチは同日の2回戦でダリア・カサキナ(Daria Kasatkina、ロシア)に6-1、7-5で勝利した。(c)AFP