【4月14日 AFP】今月3日に地中海で救助されたがイタリアが受け入れを拒否したため船上での待機を余儀なくされていた移民62人が、欧州4か国が受け入れに合意したことを受けて、マルタへの上陸が認められた。マルタのジョゼフ・ムスカット(Joseph Muscat)首相が13日、明らかにした。

 ムスカット首相はツイッター(Twitter)に、救助船「アラン・クルディ(Alan Kurdi)」に乗っている移民62人全員が「上陸し、ドイツとフランス、ポルトガル、ルクセンブルクに振り分けられることになる」「マルタには一人も残らない。この重荷をわが国単独で担うことはできない」と投稿した。62人には女性12人と、1歳と6歳の子どもが1人ずつ含まれている。

 移民らは今月3日、リビア沖で辛うじて航海に耐え得る船から救助され、イタリアのランペドゥーサ(Lampedusa)島に向かった。しかし、対移民強硬派のマッテオ・サルビーニ(Matteo Salvini)副首相兼内相は移民たちの入国を拒否。ドイツのNGO「シーアイ(Sea-Eye)」が救助したのだから、ドイツが引き受けるべきだと主張した。

 極右政党「同盟(The League)」を率いるサルビーニ氏は13日、欧州4か国が移民を受け入れることになった結果を喜んだ。同氏は先月、地中海で活動するNGO救助船のイタリアへの入港を拒否し、救助された移民らは他の欧州連合(EU)加盟国に引き受けさせるべきだと主張していた。(c)AFP