【1月4日 AFP】欧州を目指し地中海を渡ろうとして死亡あるいは行方不明になった移民・難民の数は2018年に2262人となり、前年の3139人から25%以上減少した。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が3日、明らかにした。

 昨年、地中海の危険な渡航を生き延び欧州に到達した移民・難民の数は11万3482人で、前年の17万2301人から同じく25%以上減少した。

 統計によると昨年、北アフリカから海路でスペインに到着、同国で移民登録した人の数は5万5756人となり、2018年に北アフリカから欧州を目指す移民・難民にとってスペインが欧州の主な玄関口になったことが確認された。

 現政権が強硬な反移民政策を掲げるイタリアでは、リビア経由で同国に到達した2018年の移民・難民の数は2万3371人となり、2017年の11万9369人の約5分の1になった。

  欧州への移民・難民の流入は、2015年に主にトルコから地中海を渡りギリシャに入り欧州に到達した人の数が推定100万人となり、ピークを記録。これに比べると2018年の統計はすべて大幅に減少した。

 昨年欧州に到達した移民・難民を出身国別にみると1位が西アフリカのギニアで1万3068人、2位がモロッコで1万2745人、3位がマリで1万327人。

 4位はシリアの9839人、以降はアフガニスタンの7621人、イラクの7333人と続いた。(c)AFP