【4月11日 AFP】日産自動車(Nissan Motor)前会長カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)容疑者の妻キャロル(Carole Ghosn)さんが再来日し、ゴーン容疑者に対する資金関連の不正行為の疑いについて尋問を受ける見通しだ。夫妻の弁護士が10日、明らかにした。

 キャロルさんは先週、ゴーン容疑者が新たな容疑で再逮捕された後、日本を出国。日本のメディア各社によるとキャロルさんは東京地検特捜部から聴取に応じるよう求められており、本人は「身の危険」を感じたと説明していた。

 特捜部は4日にゴーン容疑者を再逮捕した。新たな容疑は2014年後半から2018年半ばに日産からオマーンの販売代理店に送金された合計1500万ドル(約17億円)に絡むもの。

 フランソワ・ジムレ(Francois Zimeray)弁護士はAFPに対し、キャロルさんが「日本に戻った」と述べ、「これは彼女に誰からも逃げる意図がなかったことの証し」だと語った。同弁護士は東京地検特捜部の検察官らがキャロルさんに対し証人尋問を行う見通しだと述べ、キャロルさんにとっては自分が「東京にいて、夫に害となり得ることを行わないことが重要」と話した。

 共同通信(Kyodo News)によると、特捜部はゴーン容疑者がキャロルさんの経営する会社を通して私的に流用した疑いのある資金を移動したとみている。(c)AFP