【4月9日 AFP】先月発覚した米名門大学の大規模な裏口入学事件で、子どもを不正入学させるために大学関係者らに賄賂を贈ったとされる女優フェリシティ・ハフマン(Felicity Huffman)容疑者(56)ら保護者十数人が8日、有罪を認める司法取引に応じた。

 米ドラマ「デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)」への出演などで知られるハフマン容疑者は、米大学進学適性試験「SAT」を受験した長女の得点への不正加算を求めて、1万5000ドル(約170万円)を支払ったことを認めた。

 ハフマン容疑者の夫で、映画「ファーゴ(Fargo)」などへの出演で有名な俳優、ウィリアム・H・メイシー(William H. Macy)氏は、裏口入学への関与は問われていない。

 マサチューセッツ州の司法当局によれば、ハフマン容疑者の他にも贈賄罪に問われた保護者十数人が有罪を認める司法取引に応じた。

 ハフマン容疑者が行ったとされるメール詐欺に共謀した罪では最長20年の実刑が科される可能性があるが、現地紙ボストン・グローブ(Boston Globe)は、司法取引によってハフマン容疑者への求刑は軽減され、判決は禁錮4月から10月の間の「より短期間」にとどまるだろうと報じた。

 同紙はハフマン容疑者が「娘や家族、友人、同僚、教育関係者の方々に迷惑をかけたことを恥じている」と述べた謝罪文を掲載。その中でハフマン容疑者は「全員に謝りたい。特に大学に入学するために日々努力を重ねている学生たちと、その子どもたちを支えるために誠実な方法で多大な犠牲を払っているご両親たちに謝罪したい」と記し、さらに「娘は私の取った行動を全く知らず、私は完全に誤った自分の行動によって娘を裏切ることになってしまった」「娘を助けたいという私の願いは、法律違反や不正の言い訳にならない」などの心情をつづっている。(c)AFP