【4月8日 AFP】コンゴ民主共和国の保健省は5日夜、エボラ出血熱によりこの3週間で約100人が死亡し、昨夏からの死者数が700人を上回ったと発表した。

 それでも住民に対する初の大規模なワクチン接種が進められ、9万5000人余りの住民が米医薬品大手メルク(Merck)のエボラワクチン「rVSV-ZEBOV」の接種を受けた。同保健省によると、これにより多数の命が救われたという。

 コンゴ民主共和国は昨年8月、同国で1976年に初めて確認されて以降10回目となるエボラ流行宣言を出した。北キブ(North Kivu)州で始まり、隣のイトゥリ(Ituri)州に拡大した今回の流行は、2014年の西アフリカでの流行に次ぐ史上2番目の規模。2014年のエボラ熱ではギニアとリベリア、シエラレオネで1万人余りが死亡した。

 4日までのデータに基づく保健省の発表によると、今回の流行開始以降の症例は1117件で、うち確定例は1051件、確実例は66件。死亡例は702件で、うち確定例は636件、確実例は66件だった。一方339人が回復し、現在、感染疑いのある295人が検査を受けているという。(c)AFP