【4月6日 AFP】2020年米大統領選への出馬に意欲を示す民主党のジョー・バイデン(Joe Biden前副大統領(76)は5日、複数の女性から不適切な接触があったと告発されてから初めて公の場に姿を現し、セクハラ疑惑の払拭(ふっしょく)に努めたが、ハグに関する冗談を飛ばす場面があった。

 バイデン氏をめぐってはこの1週間、女性の体を不適切に触ったり愛情表現で女性に不快な思いをさせたりした疑惑が浮上している。

 バイデン氏は首都ワシントンで行われた国際電気工組合(IBEW)の集会で、セクハラ疑惑について「意図したものではなかった」と述べた。

 さらに、この議論をやり過ごそうとする中で、バイデン氏はハグに関する冗談を飛ばした。IBEWのロニー・スティーブンソン(Lonnie Stephenson)委員長と抱擁した後、聴衆に向かって「ロニーにハグしてもよいと許可をもらっていることを、みなさんに知っておいてもらいたい」と発言。男性が圧倒的多数を占めた聴衆からは笑いが起きた。

 ベテラン政治家のバイデン氏が直面している問題は、スキンシップに関するものだけではない。上院委員会の委員長だった1991年、最高裁判事候補だったクラレンス・トーマス(Clarence Thomas)氏にセクハラを受けたと同氏の部下だったアニタ・ヒル(Anita Hill)さんが訴えた際の公聴会での対応も、再び注目を集めている。

 さらに、アフリカ系米国人に偏って影響を及ぼした大量投獄の危機を助長した1990年代の厳格な犯罪取締法を支持したことでも厳しい目にさらされている。 (c)AFP/Michael Mathes