【4月4日 AFP】（更新、写真追加）米オハイオ州で3日、監禁されていた場所から逃げて来たと訴える14歳の少年が警察に保護された。少年は8年前から行方不明になっているティモシー・ピッツェン（Timmothy Pitzen）君を名乗っており、警察は身元の確認作業を進めている。

　少年は、同州シンシナティ（Cincinnati）の路上をさまよっているところを発見された。警察の報告書によると、同市内のホテルチェーン「レッドルーフイン（Red Roof Inn）」系列のホテルでボディビルダーのような体格の男2人に監禁されていたと話している。

　全米行方不明・被搾取児童センター（NCMEC）によると、ティモシー君は6歳だった2011年5月、ウィスコンシン州のレジャーパークで母親と一緒にいるのが目撃されたのを最後に行方が分からなくなった。

　米CNNによればこの直前、ティモシー君の母親は息子を旅行に連れ出し、2日間で800キロを移動していた。だが、母親はイリノイ州のモーテルで、自殺したとみられる状態で見つかり、傍らには「（息子は）安全だ。彼を愛し、面倒を見てくれる人たちと一緒にいる」と書かれたメモが残っていた。

　米メディアの報道によると、少年は発見時、顔に複数の打撲傷があり、何時間も逃げ続けていると語った。シンシナティのテレビ局WCPOによれば、当局に通報した人は「彼にどうしたのか尋ねたら、『誘拐されて、いろいろな人に売り渡されてきた。ただ家に帰りたい』と答えた」と語ったという。

　ティモシー君の祖母はABC系列のニュース番組で、「この少年がティモシー本人だと、心から期待しています。あの子が無事で、行方不明の間ずっと安全な場所にいたことを、それから私たちの元に戻ってくることを願っています」と語った。(c)AFP