【3月30日 AFP】2020年米大統領選の民主党候補選びで支持率トップを走っているジョー・バイデン(Joe Biden前副大統領(76)が29日、ネバダ州議会の元議員から、5年前の選挙運動の際に頭にキスをされるなど不適切な行為を受けたと告発され、非難にさらされている。

 2014年にネバダ州副知事に民主党から立候補した同州議会のルーシー・フローレス(Lucy Flores)元議員(39)は米誌ニューヨークマガジン(New York Magazine)で、選挙集会のステージ脇で順番を待っていた際にバイデン氏が背後から肩に手を置き、体を寄せて髪の匂いを嗅いだことを明らかにしている。

 フローレス氏は「屈辱を覚えた」と当時を振り返り、「バイデン氏はその後、私の後頭部にゆっくり派手なキスをした」と続け、「何が起きているのか頭で処理し切れなかった。恥ずかしさとショックで混乱した」「とにかく、私から離れてあっちに行ってということばかり願っていた」と述べている。

 この告発がバイデン氏の正式な出馬表明にどう影響を及ぼすのかは今のところは不明で、側近の発言についての報道によれば、同氏は今後の予定を来月には発表するとみられている。

 バイデン氏の広報担当者、ビル・ルッソ(Bill Russo)氏は29日、バイデン氏は当時、フローレス氏の出馬を「喜んで」支持していたことを認める一方で、告発された内容通りの事実があったかどうかは記憶にないと述べた。

 バイデン氏の女性に対する無遠慮で過剰なスキンシップは、ここ数年たびたび話題に上り、同氏は上院議員の宣誓就任式などで議員らの妻や母、娘を不自然に触り、2015年にはアシュトン・カーター(Ashton Carter)元国防長官の妻の肩をもんだとして批判を受けた。(c)AFP