【3月29日 AFP】フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領に批判的な姿勢で知られた著名ジャーナリスト、マリア・レッサ(Maria Ressa)氏(55)が29日、マニラの空港で逮捕された。レッサ氏は今年2月にも逮捕されており、政権への批判的な報道に対する報復との声も上がっている。

 逮捕容疑は自身運営のニュースサイト「ラップラー(Rappler)」への外国資本受け入れ。レッサ氏は1700ドル(約18万円)相当の保釈金を支払い釈放された後、記者団に対し「この国の報道が攻撃を受けている。われわれは脅しには屈しない」「法の支配が武器として利用されている」と訴えた。

 ラップラーはドゥテルテ氏が推し進める麻薬取り締まり運動を重点的に報じており、レッサ氏と取材チームが当局の標的とされたとの見方も出ている。麻薬取り締まり運動をめぐってはこれまでに数千人が死亡しており、人権団体などからは人道に対する罪との指摘も上がっている。(c)AFP