【3月31日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2019)は30日、女子シングルス決勝が行われ、大会第12シードのアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)が7-6(7-1)、6-3で第5シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)を破り、キャリア最大のシングルスタイトルを獲得した。

 現在22歳のバーティは、15歳の時にジュニアのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を制したが、5年前にはツアー生活における精神的な疲れを理由に一時テニス界を離れ、競技での満足感を得るためにクリケットでプロ転向を目指した。

 しかし、自身には最高峰で戦えるだけの技術があると気づいたバーティは、2016年2月にテニスに復帰。ダブルス優勝を果たした昨年9月の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)に続き、今回のプレミア・マンダトリー(Premier Mandatory)初制覇でトップ選手の仲間入りを果たしている。

 次回発表の世界ランキングでは現在の11位から9位に浮上し、オーストラリア出身の女子選手としては2013年のサマンサ・ストーサー(Samantha Stosur)以来となるトップ10入りを果たす。

 今大会ではビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)と組んだダブルスでも4強入りを果たしたバーティは「一休みして戻ってきてから随分と時間が過ぎたように感じる」「もう何年もたったし、今は全く別人のような気がする。もっと完全で前より優れた選手になれている」「クリケットでは並みの選手だったけど、テニスでは良い選手になりつつある」と語った。

 また「自分のベストのプレーができる時は世界最高の選手たちとも互角に戦える力があると思う」と話したバーティがマイアミ・オープンを制したことで、ここまで今シーズンに行われた計14大会の優勝者はすべて異なる選手となった。

 一方、この日はサーブや動きで精彩を欠き、メンタルとフィジカルの両面でバーティに引けを取ったプリスコバは「彼女は良いプレーをしていたが、自分はものすごく疲れていた」「これまでの夜の試合とはコンディションも違った。もっと良いプレーができたと思うが、タイブレークでは彼女が積極的に仕掛けてきた」と話した。

「第1セットが試合のカギだったし、それを取らないといけなかった。第2セットは戦うのもやっとだった」と悔やんだが、これで今季に入ってベスト8以上の成績を残したのは今大会が5回目。決勝は失意の結果に終わったが、最新の世界ランキングでは4位に浮上することが決まっている。(c)AFP/Steve Brenner