■「少しは家族を養う足しになる」

 撮影料は、写真1枚につき2ドル(約220円)以下。カメラマンのモハマド・バッセム(Mohammad Bassem)さん(24)は、数時間に及ぶ撮影の場合には、20~50ドル(約2200~5600円)で請け負っているとAFPに話した。

「この仕事をするようになったのは、大学の課程を修了してから。これで少しは家族を養う足しになる」

 バッセムさんのように、独学でカメラマンになった人々は、報酬が少ないにもかかわらず、撮影機材の購入のためにかなりの出費を強いられている。バッセムさんも、カメラの購入に200~600ドル(約2万2000~6万7000円)をつぎ込んだ。

 広場には、ストロボや三脚、レフ板を抱えたアマチュアカメラマンたちが大勢集まっていた。

 だが保守層が依然として多いモスルでは、こうした動きを冷めた目で見ている人々もいる。

 ノハ・アフメド(Noha Ahmed)さん(25)は、アマチュアカメラマンたちの撮影を遠くから眺め、自分が写真を撮ってもらうのはリスクが大き過ぎると話した。「私の写真が何かに使われ、トラブルに巻き込まれてしまうかもしれない」 (c)AFP/Raad al-Jammas