【2月26日 AFP】(更新、写真・図解追加)インド政府は26日、同国軍機がパキスタン領内の過激派拠点を空爆し、攻撃を準備していた「非常に多くの」戦闘員を殺害したと発表した。カシミール(Kashmir)地方の領有権をめぐり対立する両国の緊張関係激化につながる動きだ。

 パキスタン軍当局はこれに先立ち、インド軍戦闘機がカシミール地方の停戦ラインを越えてパキスタン領空に侵入し、搭載物を投下したと発表していた。

 パキスタン軍の報道官がツイッター(Twitter)に投稿した内容によると、インド軍の戦闘機は両国の実効支配地域を隔てる境界線を越えて領空侵犯し、パキスタン軍機が緊急発進(スクランブル)で対応したという。

 インドのビジェイ・ゴケール(Vijay Gokhale)外務次官は同日、自国軍機がパキスタンで活動するイスラム過激派ジェイシモハメド(JeM)の拠点を空爆したと表明。ゴケール氏は記者団に対し、「JeMの非常に多くのテロリスト、訓練員、司令官、自爆攻撃の訓練を受けた戦闘員らを排除した」と述べた。

 またインドの民放CNN News 18が報じた政府高官筋の話によると、インド空軍の空爆により200人近い死傷者が出たという。

 カシミール地方をめぐっては今月14日、インドの実効支配地域で自爆攻撃が発生し、治安部隊員40人以上が死亡。JeMが犯行声明を出し、インド政府は報復を明言していた。(c)AFP