【2月26日 AFP】スーダンのオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領は25日、自身に対する抗議行動の終息を目指す諸措置の一環として、当局の許可を受けていない会合や集会を禁止する命令を交付した。スーダン大統領府が発表した。

 大統領は治安部隊に対し、強制的な家宅捜索や個人に対する身体検査の実施を含む広範な権限を与えた。

 さらに大統領府は「市民あるいは立憲制に害を及ぼすものについて、ソーシャルメディアを含むあらゆる媒体におけるニュースの公開あるいはニュースのやりとりを一切禁止する」と発表した。

 スーダンでは昨年12月19日以降、死者の出る抗議行動が発生し、政情不安が生じている。抗議はパンの価格を3倍に引き上げる政府決定を受けて始まったが、参加者らがバシル大統領の辞任を求める中、30年に及ぶ同大統領の支配への抗議運動へと急速に発展した。

 抗議は数週にわたる取り締まりにもかかわらず続き、大統領が22日に非常事態宣言を出していた。

 大統領府は今回の命令について「非常事態宣言の一環」としている。

 一方、全土での反政府運動を主導するスーダン職業団体連合(SPA)は25日、集会禁止に反対する街頭デモを呼び掛けた。(c)AFP