【3月3日 東方新報】今年は、科学史上におけるパンダの発見150周年。これに合わせ、「四川省志・ジャイアントパンダ志」が、四川省(Sichuan)地方志編さん委員会による12年間の編集・審議作業を経てこのほど出版された。中国国際放送局(CRI)が報じた。

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 中国では、省、県、市などの地域について、その政治、経済、地理、歴史などを総合的に記録した資料「地方志」が各地で編さんされているが、パンダを対象とする地方志の出版はこれが初めて。

「四川省志・ジャイアントパンダ志」は、パンダの個体群、保護管理、保護区、被災時の救助、資源調査、科学研究、文化の7部で構成されており、全29章、100節の計82万文字からなっている。

 4000年前の新石器時代末期から2005年までを網羅。特に1950年から2005年までに関する内容が中心となっている。また、四川省だけでなく、甘粛省(Gangsu)と陝西省(Shaanxi)でのパンダの活動についても触れられている。

 本書は、パンダの神秘的な境遇や種の特徴、分布の法則や、人類によるパンダの保護、救助、研究の歴史を記した。パンダの生活史、研究史、保護史、発展史、そして文化史としての面を持った総合書籍と言える。(c)東方新報/AFPBB News