【2月7日 AFP】政情混乱が続くベネズエラで暫定大統領就任を宣言した野党指導者フアン・グアイド(Juan Guaido)国会議長は6日、コロンビアとの国境の橋を封鎖したベネズエラ軍に対し、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領の独裁政権か憲法のどちらに従うのか選ぶよう迫った。封鎖についてはマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)米国務長官も強く非難し、ベネズエラに緊急に必要な人道支援物資が搬入されるよう要求した。

 コロンビアとの主要な越境地点であるベネズエラ西部のティエンディタス(Tienditas)橋では5日夜、障害物としてタンクローリーとコンテナが置かれた。

 グアイド氏はコロンビアのラジオ局のインタビューで、ベネズエラ軍は「人道のかけらもない独裁政権か、それとも憲法の側につくか」を選ばなくてはならないと指摘し、軍に責任を果たすよう求めた。グアイド氏は憲法を根拠に暫定大統領の地位の正統性を主張している。

 一方、ポンペオ氏はツイッター(Twitter)に、ベネズエラ軍は「マドゥロの命令の下」、トラックやコンテナによって支援物資の搬入を故意に妨害していると投稿。「マドゥロ政権は、飢えた人々に支援が届くようにしなければならない」と警告した。

 ベネズエラでは数年にわたって経済危機や基礎的な食料・医薬品の不足が続いており、グアイド氏は支援物資が届かなければ最大30万人が死の危険に直面すると訴えている。(c)AFP