【2月6日 AFP】サッカーフランス杯(French Cup 2018-19)は5日、11回戦が各地で行われ、ナント(FC Nantes)は2-0でトゥールーズ(Toulouse FC)に勝利した。ヴァイッド・ハリルホジッチ(Vahid Halilhodzic)監督は、小型機に搭乗したままイギリス海峡(English Channel)で消息を絶ったエミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)のためにも決勝へ進出したいと話している。

 28歳のサラは、ナントからイングランド・プレミアリーグのカーディフ・シティ(Cardiff City)への移籍が決まった後の先月21日、イギリス海峡で乗っていた小型機が行方不明になっていたが、海中探査を行っていた英国の捜索隊が5日、機体の残骸に確認された1人の遺体を収容する任務を開始した。

 その数時間後にトゥールーズ戦に臨んだナントは、カリファ・クリバリ(Kalifa Coulibaly)とアントニー・リンボンベ(Anthony Limbombe)のゴールで2-0の勝利を収め、大会8強入りを果たした。

 ハリルホジッチ監督は「あと2試合で決勝へ行ける。組み合わせ次第だが、やってやれないことはない。(サラへの)哀悼の意を表すための贈り物になるはずだ」とコメントした。

 ナントは前週、消息不明の一報から初となるホームゲームに臨み、チームがサラへの祈りをささげる中でハリルホジッチ監督も涙をこらえていた。監督は「サンテティエンヌ(AS Saint-Etienne)戦とレンテントSSG(L'Entente SSG)戦を経て、私たちは徐々に立ち直っている」「第二の始まりのようなものだ。まだまだ不安定だが、一つ勝つたびに精神的な強さが増していくだろうから、この流れを継続したい」と話している。

 前回王者で、史上最多12回の優勝を誇るパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)は、6日に3部のFCヴィルフランシュ(FC Villefranche)と対戦。オリンピック・リヨン(Olympique Lyon)は、2009年と2014年に優勝しているギャンガン(En Avant de Guingamp)と7日に敵地で対戦する。(c)AFP