【1月23日 AFP】アルゼンチン出身のサッカー選手、エミリアーノ・サラ(Emiliano Sala)を乗せた小型飛行機が消息を絶ったとの情報を受けて、サラが所属していたフランス・リーグ1のナント(FC Nantes)の多くのファンが、市中心部の広場に花などを添えて祈りをささげた。

 サラは前週19日、ナントからイングランド・プレミアリーグで残留争いをしているカーディフ・シティ(Cardiff City)へ1700万ユーロ(約21億円)とされる金額で移籍することが決まったばかりだったが、乗っていた小型機がカーディフ(Cardiff)へ向かう途中の21日夜、イギリス海峡(English Channel)にあるガーンジー島(Island of Guernsey)の北方約20キロの地点でレーダーから消えた。

 この報道を受けて、ナント(Nantes)ではファンたちが市中心部にある広場に集まり、噴水のまわりに花やタオルマフラー、フラッグを添え、サラの名前を呼んだ。

 熱心なファンたちは、今季リーグ戦19試合に出場して12ゴールを挙げていたストライカーをたたえている。

 27歳の男性は、「絶好調だった。悲劇だ。まだまだこれからの選手だったのに」とコメント。娘と共に広場で一晩を過ごした男性は「謙虚な青年で、決して問題を起こさなかった。こんなにたくさんの人が来るとは思っていなかったが、驚いてはいない。サポーターに深く愛されていた証拠だ」と話した。「彼は子供たちの手本だった」と話す女性もいた。

 小型機の捜索は23日の夜明けを待って再開されるが、ガーンジー島の地元警察によれば、海に墜落していた場合、生存者がいる見込みは「薄い」という。(c)AFP/Fanny ANDRE