■「流れに身を任せて」

 グランドスラムを2大会連続で制すのは、2015年のセレーナ以来であり、大坂はこの偉業を1998年のマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis)氏に次ぐ年少記録で達成した。

 その過程でセレーナは、自身2度目のグランドスラム4大会連続優勝「セレーナスラム」を果たしており、大坂も全仏オープンテニス(French Open 2019)とウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)を制して「ナオミスラム」を成し遂げる可能性に胸を躍らせている。

「うそをつくつもりはないし、それが頭をよぎっていないと言うつもりもないが、分からない」と話した大坂は「一度に一つの大会のことだけを考えたいと思っている。特に去年優勝したインディアンウェルズ(Indian Wells、BNPパリバ・オープン<BNP Paribas Open 2019>)が控えているわけだし。むしろそのことを考えないといけないと思っている」と語った。

 大坂は周囲からの注目にも動じていない。世界ランキングが70位台だった時からすでに脚光を浴びていたからだと言い、自身の成功を一夜にして収めたものだと捉えるのは誤解を招く解釈だと口にした。

「外側から、皆さんからの視点から見たら、そう見えるかもしれない」「でも私としては、一つ一つの練習や試合の積み重ねであり、一年は短いと同時に長く感じる」「自分がしてきた努力は分かっているし、このレベルにとどまるために犠牲が必要になることも理解している」「あっという間とは感じなかった。どちらかというと長かった」

 また、スーパースターとしての人生に伴うコート外でのプレッシャーについて問われると、テニスに集中したいと述べ、「流れに身を任せていきたいと思っている。それがこれまでの人生でもモットーのようなものだったから」と話した。(c)AFP/Neil SANDS