【11月22日 AFP】コソボ政府は21日、隣国セルビアからの輸入品に対する関税率を100%に引き上げると発表した。国際刑事警察機構(インターポール、InterpolICPO)へのコソボの加盟が認められなかったのはセルビア政府の妨害工作のせいだと非難し、関税引き上げは報復措置だとしている。

 コソボのラムシュ・ハラディナイ(Ramush Haradinaj)首相は、関税引き上げの閣議決定後、「コソボに対するセルビアの攻撃」への報復だと説明した。新たな関税率はボスニア・ヘルツェゴビナからの輸入品にも適用されるが、国際的なブランド品は免除される。

 旧ユーゴスラビア連邦セルビア共和国の自治州だったコソボは、紛争を経て2008年に独立を宣言。独立国家として世界的な認知度を高めようとしているが、セルビアはコソボの独立を承認しておらず、国際機関への加盟阻止に動いてきた。

 コソボ外務省は、同国のインターポール加盟要請が20日に却下されたのはセルビア政府がロビー活動を「悪用」したためだと非難。エンベル・ホジャイ(Enver Hoxhaj)副首相は、セルビアの「コソボに対する攻撃的な活動」への報復として「さらなる措置」を近く発表するとツイッター(Twitter)に投稿した。

 一方、セルビアのアレクサンダル・ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領は関税引き上げ措置について、セルビア・コソボ間の「貿易の全面禁止」を意味し、両国一帯の「紛争や不安定化」を招きかねないと指摘。「決定を撤回してくれれば、協議が可能だ」とコソボ政府に呼び掛けるとともに、セルビア政府はいかなる報復手段も講じるつもりはないとテレビ演説で明言した。

 また、欧州連合(EU)のフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)外交安全保障政策上級代表(EU外相)も、コソボの関税引き上げはEUの自由貿易協定を「明らかに侵害している」とする非難声明を直ちに発表。閣議決定の取り消しをコソボ政府に求めた。(c)AFP/Ismet HAJDARI