【11月7日 AFP】インドネシアの格安航空会社(LCC)ライオン航空(Lion Air)の旅客機がジャワ海(Java Sea)に墜落し、乗客乗員189人全員が死亡した事故で、事故機を製造した米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)は7日、事故原因を調査中の現地当局が指摘しているセンサーの問題について、運航会社らに警告した。

 事故機はボーイング製737MAX8型機。同社によると、インドネシア国家運輸安全委員会(NTSC)は、パイロットが事故直前にAOA(迎角)センサーの一つから誤った情報を受け取った可能性があると示唆している。AOAセンサーは、翼に対する空気流の角度に関するデータを提供する。

 ボーイングはその中で、AOAセンサーからのデータに誤りがある場合は、従来の運用手順に従って対処するよう運航事業者らに勧告した。

 事故調査当局の7日の発表によると、事故機は過去4回のフライトで計器に問題があった。そのうち1度は、対気速度計とAOAセンサーの両方に問題が生じた。

 NTSCの委員長が報道陣に語ったところによると、事故の前のフライトだったバリ(Bali)島と首都ジャカルタ間のフライト後には、左右のAOAセンサーの示す角度に20度食い違いがあったが、この際はパイロットが無事着陸させた。「この際のパイロットの対応は、もしも同様の状況が起きた場合、同じ手順に従うことをボーイングが他の航空会社に勧告できるよう、同社に助言を与える参考となった」と同委員長は述べた。(c)AFP