【11月5日 AFP】インドネシアの格安航空会社(LCC)ライオン航空(Lion Air)の旅客機がジャワ海(Java Sea)に墜落し、乗客乗員189人全員が死亡した事故で、同国の航空当局は5日、同機の対気速度計に問題があり、事故が起きたフライト以前にも、同じ問題を抱えて飛行していたと発表した。

 同機の飛行データを記録したフライトレコーダーがすでに回収されており、新たな情報はこのフライトレコーダーから収集された。ただ事故から1週間が経過したものの、墜落原因は依然明らかになっていない。

 安全面での問題がつきまとっていたライオン航空は、墜落したボーイング(Boeing)の新型旅客機「737MAX」には事故直前に技術的な問題があったものの、対応済みだったと説明していた。

 だが、運輸省航空総局(NTSC)は、フライトレコーダーから、同機は事故前の少なくとも2度のフライトで対気速度計に問題を抱えていたことが分かったと発表した。

 同局は、対気速度計の問題の原因に加え、欠陥部品の交換など適切な修理が行われていたのかどうかについても調査するとしている。

 ただ、これ以上の詳細には触れておらず、また、対気速度計の問題が墜落に影響した可能性についての臆測も避けている。

 運航開始から間もなかった同機がなぜ墜落したのか、その原因を突き止める鍵となるとみられているフライトレコーダーの解析が続けられている。(c)AFP/Dessy SAGITA