では具体的に、何をもって「何もなし婚」なのか。回答によると、「結納金が少ない、または無い(68.9%)」「家が無い(64.5%)」「式を挙げない(56.4%)」「車が無い(54.2%)」「籍を入れただけ(53.2%)」などだ。

 また、「何もなし婚」の原因については、「費用の節約(63.5%)」「経済的に余裕がない(58.8%)」「結婚式にかかる費用を旅行や買い物にあてたい(51.7%)」ほか、「婚姻に多くの形式を必要としない(24.5%)」「時代の流れ(23.7%)」などさまざまな理由だ。

 浙江省心理健康促進会のメンバーで、杭州市(Hangzhou)総工会・結婚・恋愛専門家の凌子さんは、現実的に「何もなし婚」であると判断するのは女性側に多く、結婚時に家も車も無ければ、結婚に対する不安を感じる女性もいると指摘する。

 凌子さんは、「『何もなし婚』をする人の多くは、経済的な理由によるものかもしれないが、一部の若い人たちのなかには結婚式の準備などが面倒で、ハネムーンと籍だけを入れる人もいる」と話す。

■アンケート対象者の約半数が「結婚には儀式的なものが必要」

 陳然さんは、結婚は人生にとって重要な時間であり、式は必要だと考えている。「特に女性は結婚式に幻想的な夢を持つ人が多いけど、式は豪華すぎなくてもいい、ただ相手からの気持ちがこもっていれば」と陳さんは言う。

 凌子さんは、都市部、農村部であっても、結婚式を重視する人はやはり多いと言う。しかし最近の結婚式はみな似たり寄ったりで、「記念する」という意義が失われているとも指摘する。「婚姻に特定な儀式は必要ないが、生活の中では『記念日』のような儀式感に満たされないといけない」と凌子さんは言う。

 「結婚に式は必要か」という問いに対し、対象者54.6%が「式は必要」と答えたほか、「式は不要(14.1%)」「どちらとも言えない(31.3%)」という結果。調査結果の分析から、式を重視しているのは女性(52.9%)よりも男性(56.6%)で、世代別では、80年代に生まれたいわゆる「80後」が55.3%と式を最も重視していることがわかった。

 凌子さんは、「『何もなし婚』の核心は、夫婦双方の感情の深さと相手側の将来性を判断しなければならない。結婚以後の生活こそが最も重要なことで、『何もなし婚』を考えている若い人たちは、慎重に2人でよく考えた上で結論を出さなければならない」とアドバイスしている。(c)東方新報/AFPBB News