【7月19日 東方新報】中国で若い人たちの「晩婚族」化が進んでいる。

 大丹(Da Dan)さん(31)は最近、仕事が終わると、急いで帰宅する。ボーイフレンドと一緒の時間を過ごすためだ。これまで味気なかった家事も、面白く感じられるようになった。二人は、将来子どもの進学に合わせて家を購入する相談や、双方の両親との顔合わせや結婚資金の算段など計画している。

 31歳での初恋は遅い方だが、大丹さんは後悔はしていない。大丹さんの周囲には30歳を過ぎても結婚をしていない友人が多くいる。大丹さんは、自分を含めた友人たちを「晩婚族」と名付けた。

 実家は、吉林省(Jilin)の農村。大丹さんが恋愛や結婚について、一番多く尋ねられた質問は、「あなたのお母さんは、結婚をせかさないの」というものだ。そんな時の大丹さんの答えは、「自分の結婚は自分で決める」。大丹さんの両親は、自分の娘をよく理解しているため、娘の好きなようにさせている。

 大丹さんが「発言権」を握っているのは、独立しているからだ。

 2010年に大学を卒業後、貴州省(Guizhou)貴陽市(Guiyang)で仕事を始めた。努力と節約によって、1年で大学の学費のローンを完済。仕事が安定すると、大丹さんは頭金をそろえてマンションを購入した。さらに、両親の面倒を見るため実家がある吉林省に戻り、長春市(Changchun)で就職した。翌年、大丹さんは貴陽市のマンションを売却し、長春市でマンションを購入した。

 これまで努力をしてきたが、残念なのは人生を共に歩むパートナーがいなかったことだ。しかし忙しい大丹さんにとって、それはさほど重要なことではなかった。ボーイフレンドに出会う前までは。

 大丹さんは、「自分の性格からみて、もし20代で恋愛結婚していたら、現在のように大らかな気分ではいられなかったと思う」と話す。

 今年上半期に、中国の婚活サイトが公表した「2018年独身女性の調査報告」のデータによると、現在の若者は結婚に対して、さほど焦る必要がないことをうかがい知ることができる。データによると、独身女性の90%が結婚を望んでおり、一番の結婚適齢期は27歳~30歳だと考えている。

 また、70%の独身女性が「晩婚」に賛成だ。多くの独身女性は自分の内面が成熟してから結婚をした方が、パートナーとの結婚生活をさらに安定させることができると考えている。(c)東方新報/AFPBB News