【8月31日 AFP】中国政府は30日、子どもの視覚障害の発生率上昇に歯止めをかけるため、ビデオゲームの数を規制し、未成年者のプレー時間を制限する方針を発表した。世界最大のオンラインゲーム市場を抱える同国は、ゲームの規制強化に乗り出している。

 教育省は同日ウェブサイトに声明を出し、今回の新たな規制措置について、近視の子が増えていることへの対応策だとして、その妥当性を説明。今週には習近平(Xi Jinping)国家主席も国民に対し、目の健康への意識向上を呼び掛けていた。

 中国当局はこれまでにも、ゲーム依存症や流血場面の多い暴力的な内容への危惧を表明しており、今回講じられる措置は、中国で急成長しているビデオゲームのサブカルチャーを制御していく広範な取り組みが行われているという認識をさらに強めるものになる。

 他の7省も賛同しているこの教育省声明によると、オンラインゲーム数を規則・管理する他、ゲームの新リリースを制限し、年齢制限を検討し、未成年者のプレー時間短縮に向けた措置を講じるとしている。ただ、具体的な内容や実施時期は示していない。

 中国は世界最大のゲーム市場であり、市場調査会社ニューズー(Newzoo)によると、収益は379億ドル(約4兆2000億円)と推定されるという。しかし好ましくないコンテンツやゲーム依存をめぐる懸念が、政府による規制強化につながっている。(c)AFP/Albee ZHANG