【8月19日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は18日、先日承認された国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)の抜本的改革案を疑問視する姿勢を見せ、新たに生まれ変わる大会で期待に応える成果を出すようテニス界の上層部に求めた。

 四大大会(グランドスラム)通算20勝のフェデラーは、出場中のウェスタン&サザンオープン(Western and Southern Open 2018)で「今までのデビスカップがなくなるのは悲しい。これからの世代の選手にとっては、二度と同じようにはならない」と語った。

 デビスカップには1999年の初出場から2015年までほぼ毎年出場し、2014年には優勝を経験したフェデラーは、「国際テニス連盟(ITF)が決断を下す際に選手を巻き込まないのは歴史的に明らか。今回の解決策にも、欠陥が間違いなくいくつかある」と続けた。「イノベーションには大賛成だし、ある程度は彼らにチャンスを与えないといけない。どうなるか見るのが楽しみだ」

 新たな大会では、サッカースペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するジェラール・ピケ(Gerard Pique)氏が率いる投資グループ「コスモス(Kosmos)」が、中国と日本の支援を受けて25年間で総額30億ドル(約3330億円)を投じる。新フォーマットの下では、1年を通して計4週にわたり試合が組まれる形式が廃止され、代わりに18か国による1週間の集中開催となる。開催地は1年ごとに変更され、大会開催時期は11月が予定されている。

 一方、セルビア代表として2010年大会を制したノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic)は、フェデラーと同様の考えを示したが、何らかの変化が必要とされていたと話している。

「形式の変化は避けられなかった」と言う元世界ランク1位のジョコビッチは、自身はフォーマットの変更について「15年前から現在まで」賛成してきたが、「何も変わっていなかった」と述べた。

「形式や日程を変更することの緊急性を、ITFの人たちが理解しているのは非常に良かった。特にトップ選手たちにとって適切でなかったし、それは過去10年間で明らかだったと思う。最近までデビスカップは唯一のチーム対抗戦だったが、継続的にデビスカップに出場しているトップ選手はほんの一握りだった」 (c)AFP