劉仕冰(Liu Shibin)さん(18)も今年の大学受験に参加した一人だ。614点の高得点で、有名大学である合肥工業大学(Hefei University of Technology)に合格した。

 仕冰さんは、韶寧さんと同じ元氏県第七中学の後輩で、太行山脈の山岳地帯の出身だ。家族は、雨が降ると雨漏りがする古い家に住んでいる。両親は何とかやりくりをして、一家6人の家族を養っている。

「もし、救済プロジェクトが無ければ、私もほかの子どもと同じように、学校に行かずに出稼ぎに行っただろうと思います」と仕冰さんは話す。

「山岳地帯は経済的に貧しいだけでなく、考え方も遅れており、特に女の子の教育は重視されず、小学校を出たら学校に行かない女の子も多いのです。彼女たちを待っているのは、出稼ぎと結婚と子育てだけ」

 家庭の困窮は、この少女二人を賢くさせ、到来したチャンスがいかに得難く大切であるかを理解させた。

「大学の専攻は財務を選びました。将来は財務に関わる資格を取りたい」と韶宁さんは夢見ている。仕冰さんの選んだ専攻は、エネルギー化学だ。「新しい学問なので、就職は今は難しいかもしれないけれど、近い将来には人気の職業となると思います」

 二人は、もうすぐ始まる大学生活と家計を助けるため、この夏休みにアルバイトをすることにした。

 韶寧さんは、近くの電器関連工場で働く。箱詰め作業11~12時間で、1日に約120元(約1930円)の報酬をもらえる。「疲れるけれど、このアルバイトで稼ぐお金は我が家の年収より多い。学費もこれで十分です」とニコニコと笑う。

 大学に入ったら、韶寧さんと仕冰さんは勉強しながらアルバイトするという。自分自身を養いながら、弟や妹に必要なお金も稼ぐという。

 卒業後の計画について聞くと、韶寧さんはあっけらかんとして、石家荘に残って仕事をしたいという。「父は大学院を目指せと言うのですが、私は早く社会に出て働いて、家族を助けたい。父は年ですから。父は山を下りたことが無いので、外の世界も見せてあげたいです」と語った。

 仕冰さんは、「弟や妹が学業を順調に終わらせて、生活がもっと楽になることが望みです」という。(c)CNS/JCM/AFPBB News