【8月11日 AFP】中国サッカー協会(CFA)は10日、同国スーパーリーグ(1部)の試合中に上海申花(Shanghai Shenhua)に所属するデンバ・バ(Demba Ba)に対し、人種差別的な言葉で中傷したとされる長春亜泰(Changchun Yatai)のMF張力(Li Zhang、チャン・リー)について、6試合の出場停止処分を科したと発表した。

 CFAは張に4万2000元(約68万円)の罰金も言い渡したが、処分に関するコメント文の中に人種や人種差別発言に関する言及は一切なく、代わりに同選手が「試合の秩序を阻害して混乱を引き起こした上に、社会に悪影響を及ぼした」と述べた。

 かつてイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でプレーしていたデンバ・バは、長春亜泰と1-1の引き分けに終わった4日の試合で、相手選手と衝突した後に張力との間で激しい言葉の応酬となった。

 複数の中国メディアによれば、怒りをあらわにしていたデンバ・バは、張が人種差別的な侮蔑の言葉を浴びせてきたと主張。同選手はこの件について公の場でコメントをしていないが、自身のツイッター(Twitter)アカウントで人種差別に反対する投稿をリツイートしている。

 上海申花の呉金貴(Jingui Wu)監督も試合後の記者会見で、「長春亜泰の選手の1人が侮辱的な言葉を使った」と述べていた。(c)AFP