【8月9日 AFP】米国で11月に行われる中間選挙は、7日に各地で行われた予備選の結果、女性の下院議員候補数が183人と過去最多となった。米国ではここ1年、セクハラ告発運動「#MeToo(私も)」や、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領に対する反発が広がっていた。

 米ラトガース大学(Rutgers University)の「米国女性と政治センター(CAWP)」はツイッター(Twitter)で、カンザス、ミシガン、ミズーリ3州での投票終了後、「米下院選の主要政党の女性候補者数で記録が塗り替えられた」と述べた。これまでの最多記録は167人だった。

 ミシガン州で7日行われた民主党下院予備選ではラシダ・トリーブ(Rashida Tlaib)氏が勝利。中間選挙で勝利すれば、米連邦議会初のイスラム系女性議員となる。

 CAWPによると、女性候補者数は州知事選でも少なくとも11人となり、これまでの最多記録だった1994年の10人を上回った。上院選の女性候補者数も今年6月、42人(民主党24、共和党18)となり、これまでの最多記録(2016年の40人)を更新している。

 中間選挙で任期折り返しを迎えるトランプ大統領は、昨年1月の就任翌日、首都ワシントンで女性の権利を訴える大規模なデモ行進に迎えられた。昨年にはさらに、地位の高い男性によるセクハラに抗議する「#MeToo」運動も広がり、米国社会は大きな転換点を迎えている。(c)AFP