【8月6日 AFP】イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)は5日、25年にわたる選手キャリアのすべてを同クラブで過ごしたパオロ・マルディーニ(Paolo Maldini)氏が、スポーツ戦略及び開発部門の責任者に就任すると発表した。

 新たな役職に50歳のマルディーニ氏を採用することは、2013年以降のリーグ戦で6位以下の成績で終わっているミランが過去の栄光を取り戻すための試みの一環となる。

 現役時代に着用していた背番号3が永久欠番となっているマルディーニ氏は、選手時代にはセリエA最多記録の647試合に出場しており、リーグ戦で7度、欧州カップ戦で5度優勝するなど合計で26のタイトルを獲得した。

 またイタリア代表としても126試合に出場しており、1994年のW杯と2000年の欧州選手権では準優勝を経験している。

 ミランの最高経営責任者(CEO)を務めるパオロ・スカローニ(Paolo Scaroni)氏は発表の中で、「ミランにとってマルディーニ氏がどのような象徴なのかは説明するまでもない」と述べた。

「本日の任命は、長期的な成功を目標とした堅固な基礎を築くためのエリオット・マネジメント(Elliott Management)による責任を示す一つだ」

「簡単ではないし、時間もかかるだろう。しかしわれわれには野心的な目標があり、パオロの任命はミランが本来いるべき場所に戻るための重要なステップになる」

 昨夏、ミランは選手補強に2億ユーロ(約257億円)以上を投じたが、セリエAで6位に終わり、より利益の上がる欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)の出場権も逃した。

 ミランは中国人の前オーナーが支払期限までに負債を返済できなかったため、先月、米国ヘッジファンドのエリオット・マネジメントによって買収されていた。

 ミランは2日、3選手が絡むトレードでユベントス(Juventus)からゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)を獲得し、レオナルド・ボヌッチ(Leonardo Bonucci)とマッティア・カルダーラ(Mattia Caldara)をユベントスに放出していた。(c)AFP