【8月4日 AFP】ジンバブエ大統領選挙で勝利した現職のエマーソン・ムナンガグワ(Emmerson Mnangagwa)大統領は3日、選挙で不正があったとの疑惑を否定し、今回の選挙はロバート・ムガベ(Robert Mugabe)前大統領の圧政後の同国にとって新たな出発点となると主張した。

 先月30日に行われた選挙の最終開票結果は、ムガベ氏の元支持者であるムナンガグワ氏の得票率が50.8%、最大野党・民主変革運動(MDC)のネルソン・チャミサ(Nelson Chamisa)議長が44.3%で、ムナンガグワ氏が決選投票回避に必要な50%を0.8ポイント上回り、かろうじて当選を決めた。

 だがチャミサ議長は自身の当選を主張し、選挙は「不正かつ違法」だったと非難。「われわれはいかさまの選挙結果を受け入れない」と述べ、今回の結果について法廷で争うと宣言した。首都ハラレでは1日、野党が選挙不正を主張したことを受けて抗議デモが行われ、軍隊の発砲により6人が死亡している。

 ムナンガグワ大統領は記者団に対し、「世界の目が注がれるなか、われわれは自由かつ公正で、信頼できる選挙を行った」と主張。「どの民主的手続きも、完璧ということはない」としながらも、ムガベ前大統領の失脚以降初めて行われた今回の選挙は、37年間続いた前政権下に見られた不正選挙とは大きな違いだと強調し、団結を呼び掛けた。(c)AFP/Susan NJANJI and Fanuel JONGWE