【6月26日 AFP】ドイツ当局は25日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の元最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者のボディーガードを務めていたとみられるチュニジア人の男を拘束し、近く国外退去させると明らかにした。

 サミ・A(Sami A、41)という名で公表されたこの男は約20年ドイツに住んでいたが、最近数か月で難民申請を受理されなかった人々に対する目が厳しくなる中、男がドイツ国内にいることに対する市民の怒りが湧き起こっていた。

 男は以前、自国に戻れば拷問にかけられる恐れがあるとの主張が受け入れられ、国外退去にはならずドイツ滞在を続けていた。しかし国民の激しい抗議とホルスト・ゼーホーファー(Horst Seehofer)内相の介入を受けて、ドイツの連邦移民・難民庁は25日、この決定を覆した。

 男は1997年にドイツに入国。米国で起きた2001年9月11日の米同時多発攻撃以降の首謀者ウサマ・ビンラディンのボディーガードをしていたという疑いを一貫して否定している。

 しかし2015年に出た判決では男が1999年から2000年の間にアフガニスタンのアルカイダのキャンプで軍事訓練を受け、ビンラディンの護衛団に所属していたと認定されていた。(c)AFP