【5月13日 AFP】英国国教会(Church of England)で3番目の地位に当たるロンドン主教に女性で初めて選任されたサラ・マラリー(Sarah Mullally)氏の就任式が12日、ロンドンのセントポール大聖堂(St Paul's Cathedral)で行われた。

 マラリー氏は前職が看護師だったこともあり、就任式は英看護師フローレンス・ナイチンゲール(Florence Nightingale)の誕生日にちなんで制定された「国際看護師の日(International Nurses Day)」に当たる12日に行われた。

 牧師らに付き添われたマラリー氏は伝統に従い、大聖堂の西側の扉をつえで3回ノックした。

 マラリー氏は第133代ロンドン主教に就任し、カンタベリー大主教、ヨーク大主教に次ぐ英国国教会の高位聖職者となった。

 就任式の説教でマラリー氏は、ロンドンが直面する問題として刃物による犯罪の増加や教会内での性的虐待を挙げ、こうした暴力や犯罪への取り組みのため、ロンドン全体に向けて声を上げなければならないと訴えた。

 英国国教会では長らく女性主教の容認派と反対派の間で激しい対立が続いていたが、最終的に2014年の総会で女性主教を容認することを決定。翌2015年1月には同教会史上初めてとなる女性主教が任命された。(c)AFP