【4月2日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2018)は1日、男子シングルス決勝が行われ、大会第14シードのジョン・イズナー(John Isner、米国)が6-7(4-7)、6-4、6-4で第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)を破り、悲願のマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)初制覇を果たした。

 これまでマスターズでは2012、13、16年の3度にわたり決勝に進出しながら、いずれも苦杯をなめていたイズナーだが、この日は1セットダウンからズベレフに逆転勝ち。米国出身の選手として、2010年のアンディ・ロディック(Andy Roddick)氏以来となるマイアミ・オープン優勝を飾った。

 前週のBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2018)での初戦敗退を含め、今季は苦戦が続いていたイズナーは試合後、「これは台本になかった。今年は今大会まで1回しか試合で勝てていなかったし、ひどいプレーが続いていた」とすると、「初戦を3セットで勝ったことで少し自信が出始め、気がつけば自分の方向に流れが転がり始めた。まさにこれがテニスという感じだった」と語った。

 また、キャリア通算13勝目となる今回のタイトルにより、大会終了後の最新世界ランキングで自己最高に並ぶ9位に復帰することが決まったイズナーは「ここから前進し続けられるかは自分次第」「このような大会でスランプを抜けることができたのは、自分にとっては精神的に本当に大きい」と付け加えた。「今週は困難を乗り越えることができた。すべての試合に万全の状態で入っていけた。自由にプレーすることができれば、危険な存在になれる」

 第1セットは両者ともにサービスゲームで譲らず、予想通りの展開でタイブレークへ進んだが、最後はイズナーのバックハンドがアウトとなり、ズベレフがこのセットを先取。しかし、第2セットは4-4からイズナーがこの日初めてのブレークを奪い、試合を振り出しに戻すと、最終セットではズベレフが再び4-4の場面でホールドに失敗。マッチポイントではイズナーがエースをたたき込み、キャリア最大の勝利をつかんだ。試合時間は2時間29分だった。

 マイアミ・オープンは、今大会を最後に32年にわたり使われてきたキービスケーン(Key Biscayne)に別れを告げ、来年からハードロック・スタジアム(Hard Rock Stadium)へ会場が移転されるが、前日の女子シングルス決勝ではフロリダ州出身のスローン・スティーブンズ(Sloane Stephens、米国)が栄冠に輝いており、米国選手にとってはこれ以上ない締めくくりとなった。

「雰囲気と応援もあり、本当に最高だった」というイズナーは、「何にも代えられないものだし、ここで行われる最後の男子シングルスの試合を勝者として終えることができたのは、自分にとって特別だ」とコメントした。(c)AFP