■IS復活の可能性は?

 各国機関などはこれまで一貫して、「カリフ制国家」は滅びたものの、組織としてのISはいまだ存続していると警告し続けている。また、ISをかつての規模にまで成長させた社会情勢や経済状況も消え去ってはいない。

 有志連合を率いる米政府は、シリア全土で続くISとは関連のない戦闘が、ISとの戦いの大きな妨げとなっていると指摘する。まさに今週、北西部アフリン(Afrin)では、トルコ軍による砲撃によって有志連合と連携関係にあった勢力が撤退を余儀なくされた。

 だが、オクラホマ大学(University of Oklahoma)中東研究センターのジョシュア・ランディス(Joshua Landis)代表は、ISの復活は難しいだろうと予測する。

 同代表は「(ISが)勢いを取り戻すのは至難の業だろう。2014年とは状況が全く違う」と述べ、シリア軍の勢力が大幅に増強されていることを強調した。(c)AFP/Nadera Bouazza