【3月9日 AFP】ラグビー日本代表とスーパーラグビー(Super Rugby)のサンウルブズ(Sunwolves)で指揮官を務めているジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は8日、自身が「気合を入れて」練習場での仕事に励むことが、やがて結果につながっていくだろうという見解を示した。

 現役時代はオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表)としてプレーし、2016年から日本代表を率いているジョセフHCは、昨年9月にフィロ・ティアティア(Filo Tiatia)前HCの後任としてサンウルブズの指揮官に就任した。そして、今季から毎日のように選手たちと一緒に仕事ができるようになったことが、日本で開催される来年のラグビーW杯(Rugby World Cup 2019)への準備に向けて、両チームにとって後押しになるだろうとしている。

 10日に南アフリカのダーバン(Durban)でシャークス(Sharks)戦を控えているジョセフHCは、ビデオリンク方式でAFPの取材に応じ、「私自身とコーチ陣がスーパーラグビーのチームに携わる主な理由は、われわれのラグビーを発展させるために選手たちとの時間を増やすためだ」と述べた。

「指揮官を兼任し、他の仕事もこなすことは本当に大変だが、ここに来てコーチ陣と一緒に気合いを入れることは、マイナス要素よりもプラス要素の方が大きい」

 5月19日には香港の旺角大球場(Mongkok Stadium)でストーマーズ(Stormers、南アフリカ)との「ホームゲーム」が組まれているサンウルブズは、昨シーズンまでの2年間でわずか3勝しか挙げておらず、今季も開幕から2連敗を喫している。しかし、ジョセフHCはチームは間もなく調子が上向きになるだろうと予想しており、「何人か負傷者はいるが、スーパーラグビーではつきものだ」としている。

「シーズンは6か月間ある。2~3週間のうちに負傷者は戦列に復帰してくるだろう。ブルーズ(Blues、ニュージーランド)も開幕2連敗しているし、ハリケーンズ(Hurricanes、ニュージーランド)も開幕戦を落としたが、彼らがシーズン終盤にトップに上がってくることは間違いない」

 2015年にオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)をスーパーラグビー制覇に導いた実績を持つジョセフHCは、今年はサンウルブズのトップ5入りを目指し、来年のW杯では日本代表の決勝トーナメント進出を目標に掲げている。

 ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)は、エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)前HCの下で出場した2015年のW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で南アフリカに大番狂わせを演じた一方で、3勝を挙げながらプール敗退を喫したW杯史上初めてのチームとなった。

 功績を挙げた前指揮官を引き継ぐという難しい役割を担っているジョセフHCは、「自分たちの力を発揮できるラグビーに集中する。わくわくするようなチームを目指すと同時に、チームの特徴を生かしたスタイルのラグビーをしていきたい」と述べた。

「われわれは南アフリカやオーストラリア、そしてニュージーランドとは違う。われわれは日本であり、スーパーラグビーはチームが発展してW杯でパフォーマンスを示すための手段だ」 (c)AFP/Daniel HICKS