■英国で聞いたEU出身者の声

●イングランド東部ピーターバラ(Peterborough)を拠点とするコミュニティラジオ「スター(Radio Star)」のポーランド人司会者、ゴーシャ・プロチャルさん(25)
「ブレグジット以来、仕事がたくさん増えた。私たちの主な使命は人々に情報を提供し、信頼できるニュースを語ることだから。ブレグジットについては多くの電話、メール、メッセージが来ている。国民投票以降、人々は不安を感じている」

●イングランド南部ケント(Kent)のサラダ農園で簿記係をしているルーマニア人、ガブリエラ・ソモルさん(32)
「私は自分の将来を英国にかけている。イングランドは今や私の故郷。私は善良な市民であり、イングランドに住む資格がある。英国籍を取得したい」

●ロンドンにある王立音楽大学(Royal College of Music)で講師を務めるイタリア人作曲家・指揮者のディミトリ・スカルラートさん(40)
「ブレグジットによってこの国に住むことに対する私の認識は変わった。ブレグジットが唯一プラスだった結果は、私は欧州人であるという感覚を心から得られたことだ」

●スペイン・バルセロナ出身でエジンバラ在住の上級設計技師、ヌリア・オルドゥナさん(30)
「もしこの国を出なければならなくなっても、どこにでも行けるし、別の国で私の知識を生かせる。英国にとっては、私たち移民が出て行って手にする利益よりも、移民たちの知識を全部失うことの方が大きな損失となるだろう」

●フランス出身のワイン販売業者で、ロンドン中心部にあるビストロ「ヴュー・コントワー(Le Vieux Comptoir)」のオーナー、ローラン・フォーレさん(50)
「売上高が15%か20%減った。利ざやがなくなっている。売上がコストを下回ることになったら、もうやっていけない。何か別のことを考えないと。必要となれば英国を去るつもりだ」