EU、サヘル5か国合同軍に追加拠出 総額倍増 130億円に
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【2月25日 AFP】欧州連合(EU)は23日、アフリカ・サハラ砂漠(Sahara Desert)南部一帯のサヘル(Sahel)地域でイスラム過激派に対処する特別部隊「サヘル5か国合同軍」に5000万ユーロ(約66億円)を追加拠出すると発表した。EUの拠出総額はこれまでの2倍の1億ユーロ(約130億円)に引き上げられる。
EUはブリュッセルで開かれたブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェールのサヘル5か国(G5 Sahel)首脳との高レベル会合で追加拠出を発表した。これで各国が拠出を表明した総額は4億1000万ユーロ(約540億円)を超えた。
だが現時点で利用できる資金はごく一部にとどまっている。アフリカ諸国の首脳は実効性を持たせるには速やかに資金を利用できるようにすることが必要だと強調した。
現在のサヘル5か国の議長国ニジェールのマハマドゥ・イスフ(Mahamadou Issoufou)大統領は、リビアやシリアから追われたイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」戦闘員の流入に対処することが急務だと強調した。
またイスフ大統領とアフリカ連合(AU)の執行機関であるAU委員会(AU Commission)のムーサ・ファキ・マハマト(Moussa Faki Mahamat)委員長は、民兵と部族勢力、イスラム過激派が争っているリビアの混乱がサヘル域内の情勢不安に拍車をかけていると指摘し、産油国リビアの和平を推進する国際的な取り組みを呼び掛けた。