【1月25日 AFP】2017年に破産宣告を受けた男子テニスの元名選手、ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏が、四大大会(グランドスラム)の優勝トロフィー5個などを紛失したため、情報を提供してほしいと訴えた。売却して借金の返済に充てる必要があるからだという。

 ドイツ出身のベッカー氏は1985年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)でノーシードから勝ち上がり、当時の男子としては最年少となる17歳の大会王者に輝くと、翌年には大会連覇を果たした。通算ではグランドスラムを6回制覇し、世界ランキング1位も記録。生涯獲得賞金は2500万ドル(現在で約27億円)に上る輝かしいキャリアを築いた。

 現役引退後も、元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)のコーチを務め、複数回のグランドスラム優勝に貢献したが、現在50歳のベッカー氏は昨年、英ロンドンの裁判所から破産宣告を受けた。

 24日、ロンドンに拠点を置くベッカー氏の破産管財人は声明を出し、本人と協力しながら現役時代に手に入れたトロフィーや記念品の回収にあたっているものの、「ベッカー氏が保管場所を思い出せず、行方不明になっているトロフィーが数多くある」と明かした。

 声明によれば、ウィンブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)やドイツテニス連盟(DTB)、米国テニス協会(USTA)、オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)、国際テニス殿堂(International Tennis Hall of Fame)には置いていないようだという。

「それゆえ、ベッカー氏と担当の管財人が共同で一般のみなさんにお願いする。ベッカー氏の紛失したトロフィーを発見する手がかりになりそうな情報があれば、どんなものでも知らせてほしい。紛失したのは1991年と1996年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)、1985年、1986年、1989年のウィンブルドン、1985年と1989年のプレジデンツ・チャレンジカップ(The President's Challenge Cup)、1989年のレンショー・カップ(Renshaw Cup)のトロフィーなどだ」

 情報提供する場合は、BBEnquiries@smithandwilliamson.comからメールで管財人に連絡を取ることができる。(c)AFP