中国国内の北朝鮮企業1月初旬にも閉鎖へ 国連制裁期限迫る
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■「1月9日以降の営業は違法」
AFPの取材に応じた中国商務省の職員によれば、国内にあるすべての北朝鮮企業には閉鎖命令を通告しているという。同職員によれば、「1月9日以降も営業していた場合は違法」となり、捜査の手が入る可能性もある。
国連決議では日付が確定されていないが、国連の外交官らは、9月に国連で北朝鮮制裁決議が採択された日から120日以内に中国国内にある北朝鮮の合弁企業や中朝合弁企業を閉鎖するよう期限が設けられたことから、1月12日を期限として注目している。
北朝鮮のウエートレスが歌や踊りを披露するレストランはかつて、北京の成り金や北京を訪れた北朝鮮の富裕層の間で人気だった。一部の店舗は中国資本との合弁事業で、北朝鮮側が料理や出し物を管理し、中国側は資金面を援助している。
北朝鮮レストランチェーン「海棠花(Begonia)」もそうした取り決めで2011年に設立された。契約内容では、1500万元(約2億6000万円)を投資したある中国人女性が利益の60%を受け取り、北朝鮮側の提携者は残り40%でテナントの管理運営費や北朝鮮からシェフやウエートレス、ダンサーらはもちろん、客を連れて来る費用までもを賄うことになっていた。
ところが、北朝鮮の提携者らがこの契約に違反し、利益が一度も配分されていないとして中国人女性が提訴。女性は勝訴したものの、投資分のごくわずかしか取り戻すことができなかった。
海棠花の店舗の一部は今も営業されているが、ウエートレスらによると、支配人は不在で、いつ戻るかも分からないということだった。
同店のウエートレスたちは、店が1月にどうなるのかについては聞いていない様子だった。「民族衣装を着た北朝鮮の美女たち」を宣伝文句にしている別の合弁レストラン「玉流館(Yuliuguan)」でも、やはりウエートレスたちは何も知らされていないようだった。
店の今後について質問すると、あるウエートレスは心配はしていないと答え、「母国の命令に応じる」だけだと続けた。
AFPが取材に訪れた北朝鮮企業のいくつかはすでに立ち退いた後で、別の企業が入って久しいテナントもたくさんあった。
北朝鮮の芸術作品を販売している「朝鮮伝統芸術センター(Korea Traditional Art Center)」だけは、閉鎖はしないという主張を崩さなかった。
ひときわ目立つ展示作品の絵画に描かれていたのは、吹雪に備えて厚着をした北朝鮮の女性だ。手にしたポスターにはこう書かれていた。「常に備えよ」 (c)AFP/Ryan MCMORROW