【11月30日 AFP】イタリアの名門自動車メーカー、アルファロメオ(Alfa Romeo)は29日、ザウバー(Sauber)とパートナーシップを結んで来年から30年ぶりにフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に復帰すると発表した。これにより、フェラーリ(Ferrari)からエンジン供給を受けるザウバーのチーム名は、アルファロメオ・ザウバー(Alfa Romeo Sauber)となる。

 フェラーリの会長で、その親会社の欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(Fiat Chrysler AutomobilesFCA)では最高経営責任者(CEO)を務めるセルジオ・マルキオーネ(Sergio Marchionne)氏は声明で、アルファロメオは「そのユニークかつ伝説的な歴史に新たなチャプターを書き始めることを固く決意している」と語った。

 また、スイスに拠点を置くザウバーのパスカル・ピッキ(Pascal Picci)会長は「アルファロメオをザウバーF1チームに迎えることができて非常にうれしい」「アルファロメオはグランプリレースで長い成功の歴史を持っている。モータースポーツ界の頂点に復帰する国際的に有名な会社が、われわれをパートナーに選んだことを大変光栄に思う」とコメントしている。

 1950年に行われたF1の第1回大会で故ニノ・ファリーナ(Nino Farina)氏が王座を獲得したアルファロメオは、翌年もアルゼンチンの伝説的ドライバーであるファン・マヌエル・ファンジオ(Juan-Manuel Fangio)氏が年間王者に輝いた。そして1961年から1979年まで複数のチームのエンジンサプライヤーとして参戦した後、1979年から1985年にかけては再びワークスチームとしてF1に復帰したが、同年を最後に撤退していた。

 ザウバーは現時点で来シーズンのドライバーが最終決定していないが、フェラーリのジュニアドライバーであるシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)とアントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)の2人が、マーカス・エリクソン(Marcus Ericsson)とパスカル・ウェーレイン(Pascal Wehrlein)の後釜に収まるとみられている。(c)AFP